相続税対策として、生前贈与の手段で「手渡しで現金を渡す」という手法があります。この手法で贈与をしてしまえば、税務署は税務調査でも分からないだろうということが考え方としてはあるのですが、この考え方は非常に危険です。その理由について解説していきます。
●現金手渡しでも税務署は分かる!
現金手渡しにしていれば、いつ誰に贈与をしたかどうかということは分からないのではないかと思われる方も多いのではないでしょうか。しかし、現金手渡しで税務署は資金の行方が分からなくなるということはなく、逆に、税務署に疑いの目を持たれてしまう可能性があります。現金にする際に銀行口座から引き出した履歴、そして誰に送金されたかわからない使途不明金があるということで、税務署は徹底的に調査をします。そのため、現金手渡しで税務署が現金の行く先が分からなくなるということはありません。
●追徴課税を課される可能性が高い
現金手渡しだと、いつ誰に贈与をしたかということが分からなくなります。この「分からなくなる」という状態が追徴課税を課される可能性を高めてしまいます。その原因として挙げられるのが、贈与の概念です。贈与の際には毎年110万円の非課税枠があるため、非課税枠ぎりぎりで贈与を行うケースもありますが、この贈与が繰り返し行われると非課税枠が否認される可能性もあります。この事態を防ぐためにも贈与契約書を作成して、しっかりといつ誰に贈与をしたということを残しておくことが重要です。
篠田会計事務所では、神戸市、西宮市、明石市、芦屋市などの会社設立のご相談に対応しています。会社設立のため経験豊富な税理士が司法書士や行政書士とも連携しながら、お客様に最適なサポートをさせていただきます。起業費用や法人成りのタイミングなど会社設立についてのご相談は篠田会計事務所にお任せください!
生前贈与で現金手渡しは危険!注意点を解説
篠田会計事務所が提供する基礎知識
-

相続税申告の対象となる財産、ならない財産
相続税は、「相続または遺贈によって取得した財産」に対して課税されます。 ここでいう「財産」とは、財産権...
-

不動産に関する相談を税理士に依頼するメリット
不動産にはさまざまな税金が課されますが、不動産はそれ自体の財産的価値が高いため、それに課される税額も大...
-

会社設立のメリットとデメリット
■税制上のメリット・デメリット 法人税は利益に応じた税率の変動が少なく、定額に近いため、一定以上の利益...
-

相続税申告の必要書類
相続税の申告をする際には、申告書に添付する必要があるなどの理由でさまざまな書類を取得する必要があります...
-

相続税の税務調査
自分で申告を行う相続税は、悪意のある脱税や、制度理解を誤った結果の脱税などが多いです。そのため、脱税の...
-

相続税の時効
税金にも「時効」はあります。ただし、正式には「除斥期間」と呼びます。 これは税金の申告期間から一定の期...
-

会社設立に関する相談を税理士に依頼するメリット
■手続きの時間的金銭的コスト 会社の設立のためには複数の役所に赴き、多くの書類を作らなければなりません...
-

自分で相続税申告はできる?
相続税の申告は、資格を必要とするものではありません。 そのため、自分でやることは制度的に何ら問題ありま...
-

相続税申告が必要となるケース
相続税に関する手続きで最も重要なことは、申告義務があるのか、ないのかを納税義務者である相続人自ら判断す...